カイロプラクティック
「ゴキッ」という音と膝の腫れ、もしかして変形性膝関節症?整骨院での原因究明と治療計画
「歩いていると膝から『ゴキッ』と音がして、その後腫れてきた…」
そんな経験はありませんか?もしそれが繰り返されるようでしたら、それは変形性膝関節症のサインかもしれません。今回は、変形性膝関節症で膝に音が鳴り、腫れる原因と、整骨院での具体的な治療法、そして治療計画について詳しく解説します。
「ゴキッ」という音と膝の腫れ、その原因とは?
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減り、炎症や骨の変形が生じる疾患です。特に中高年の方に多く見られますが、スポーツによる過度な負荷や外傷が原因で若年層でも発症することがあります。
膝から「ゴキッ」という音が鳴る主な原因は、以下のようなものが考えられます。
- 軟骨の摩耗と骨の接触: 変形性膝関節症が進行すると、関節のクッション材である軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うようになります。この摩擦によって「ゴキッ」という音が生じることがあります。これは、関節の動きがスムーズでなくなっている証拠です。
- 関節液の減少と気泡の破裂: 関節の中には、関節を滑らかにする「関節液」があります。変形性膝関節症によって関節液の量が減少したり、粘度が低下したりすると、関節の動きが悪くなり、摩擦が増えます。また、関節の圧力が変化する際に、関節液中の気泡が弾ける音(キャビテーション音)である場合もあります。
- 変形した骨の引っかかり: 骨の変形が進むと、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨のトゲのようなものが形成されることがあります。この骨棘が、関節の動きの中で周囲の組織に引っかかり、「ゴキッ」という音を発生させることがあります。
そして、「ゴキッ」という音と共に膝が腫れるのは、以下の理由が考えられます。
- 炎症の発生: 軟骨のすり減りや骨の摩擦によって、膝関節内部で炎症が起こります。炎症が起こると、関節液が過剰に分泌され、膝に水が溜まった状態(関節水腫)となり、腫れとして現れます。
- 滑膜炎(かつまくえん): 膝関節の内側には「滑膜」という組織があり、関節液を生成しています。炎症が慢性化すると滑膜自体が炎症を起こし(滑膜炎)、腫れや痛みを引き起こします。
整骨院での治療法
整骨院では、変形性膝関節症による膝の痛みや腫れに対し、様々なアプローチで症状の改善を目指します。
- 徒手療法:
- 関節モビライゼーション: 固くなった膝関節の可動域を広げ、動きをスムーズにするために、手技で関節を動かします。
- 筋膜リリース・マッサージ: 膝周囲の筋肉の緊張を緩和し、血行を促進することで、痛みや炎症を抑えます。特に、太ももの前や外側の筋肉(大腿四頭筋、腸脛靭帯など)の緊張は膝への負担を増やすため、重点的にアプローチします。
- 骨盤・股関節の調整: 膝関節の負担は、骨盤や股関節の歪みから来ていることも少なくありません。全身のバランスを診て、必要に応じて骨盤や股関節の調整を行います。
- 物理療法:
- 電気治療: 低周波や干渉波などの電気刺激を用いて、痛みの軽減や血行促進を図ります。
- 温熱療法/冷却療法: 急性期の炎症が強い場合は冷却で炎症を抑え、慢性期には温熱で血行を促進し、痛みを和らげます。
- 運動療法(リハビリテーション):
- 筋力強化トレーニング: 膝を支える太ももやお尻の筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス、お尻の筋肉など)を強化することで、膝への負担を軽減し、関節の安定性を高めます。
- ストレッチ: 硬くなった筋肉や関節を柔軟にし、可動域を改善します。特に、膝の屈伸に重要な筋肉のストレッチは欠かせません。
- バランス訓練: 姿勢や歩行のバランスを改善することで、膝への偏った負荷を防ぎます。
- テーピング療法・サポーター: 膝関節の安定性を高めたり、特定の筋肉のサポートをしたりするために、テーピングやサポーターを使用することもあります。
治療計画の例
変形性膝関節症の治療は、症状の程度や個人の状態によって異なりますが、一般的な治療計画の例をご紹介します。
【急性期(痛みや腫れが強い時期)】
- 目的: 炎症と痛みの抑制
- 治療頻度: 週に2~3回
- 内容:
- 冷却療法、電気治療で炎症を抑える。
- 痛みのない範囲での徒手療法(軽度の関節モビライゼーション、軽めのマッサージ)。
- 安静指導、日常生活での注意点(正座を避ける、階段の昇降に注意するなど)の指導。
【亜急性期~慢性期(痛みが落ち着き、機能改善を目指す時期)】
- 目的: 関節機能の改善、筋力強化、再発予防
- 治療頻度: 週に1~2回
- 内容:
- 徒手療法(関節モビライゼーション、筋膜リリース、マッサージ)で関節の動きと筋肉の柔軟性を改善。
- 筋力強化トレーニング(大腿四頭筋、ハムストリングス、お尻の筋肉など)を開始。
- ストレッチ指導。
- バランス訓練。
- 必要に応じてテーピングやサポーターの使用。
- 自宅でのセルフケア(ストレッチ、簡単な筋トレ、アイシングなど)の指導。
【維持期(症状が安定し、予防とセルフケアが中心の時期)】
- 目的: 良好な状態の維持、再発予防
- 治療頻度: 月に1~2回、または必要に応じて
- 内容:
- 定期的な体のメンテナンス(徒手療法)。
- 運動療法(筋力維持、柔軟性維持)。
- 日常生活での姿勢や動作の確認、改善指導。
- 継続的なセルフケアの実施。
まとめ
膝から「ゴキッ」という音がして腫れる症状は、変形性膝関節症の可能性が高いです。放置すると症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。
整骨院では、徒手療法、物理療法、運動療法を組み合わせることで、膝の痛みや腫れを軽減し、関節の機能を改善し、再発を予防するための総合的なサポートを行います。
膝に違和感を感じたら、早めにご相談ください。適切な診断と治療計画のもと、健康的で快適な日常生活を取り戻しましょう。
